交通事故事件の概要
ご依頼者様は20代の女性で、小学生(9歳)当時に遭われた事故についてのご相談でした。 事故は、ご依頼者様が自転車で信号機の無い交差点を直進しようとしたところ、右側から走行してきた相手方車両に撥ねられ、その衝撃により跳ね飛ばされ、顔面から落下したものです。 事故によりご依頼者様には前歯の欠損があり、ブリッジを使用している状況で、今後も定期的な治療が必要となることから、その点も含めた賠償額の交渉をして欲しいとのご希望があり、ご依頼いただくことになりました。
交通事故案件担当弁護士の活動及び解決結果
相手方保険会社からは、約200万円の示談金が提示されていましたが、慰謝料及び後遺障害慰謝料が裁判基準に比べてかなり低額なうえ、ご依頼者様の過失が30%とされていました。
15年以上前の事故ではありましたが、相手方車両が減速せずに交差点に進入したとの目撃者もいたことなどから、ご依頼者様は過失割合についても疑問を持たれている様子でした。
受任後、担当弁護士は賠償案の作成と併せ、事故当時の横断歩道の設置場所等について調査をするべく、行政文書の開示請求を進めました。
資料取付後、裁判例等も参考に、ご依頼者様の過失割合を15%と主張する賠償額請求書を相手方へ提示しました。
相手方との交渉では、過失割合及び後遺障害慰謝料・逸失利益等々が争点となりました。相手方は、ご依頼者様の後遺障害(歯牙の欠損)が労働能力に影響を及ぼさないことを理由に逸失利益を否定していましたが、担当弁護士は逸失利益が認められずとも慰謝料において斟酌される旨の裁判例を示し、逸失利益を認めないのであれば、後遺障害慰謝料を裁判基準よりも更に増額するように交渉しました。最終的にはご依頼者様の過失割合が15%に修正されただけでなく、後遺障害慰謝料の増額が認められ、受任前と比較し、約250万円の増額となりました。